「『夜間飛行』で太陽光発電設備点検」DIHコラムvol.17
「夜間飛行」って、なんだか少しかっこいい響きではありませんか?
夜間飛行は特定飛行であり、現場での作業としても夜間にドローンを飛ばすことは少ないと思います。
そこで、今回は夜間にしかできない特殊な技術を活用して行う太陽光発電設備点検をご紹介します。
現在、日本のエネルギーに関する計画でも太陽光発電による電力量の拡大が図られている中、太陽光発電設備の点検需要も増えていくと考えられます。
そのため、太陽光発電設備点検のニーズや関連ビジネスが増加しているのはご承知のとおりです。
一般的にドローンを活用した太陽光発電設備の点検と言えば、赤外線カメラを利用した画像解析による点検が従来最も利用されています。
最近では、赤外線カメラが搭載されている(または搭載可能な)ドローンが増えてきています。
今回ご紹介するのは、中部電力グループのトーエネックが開発した「EL点検」という点検方法です。「EL」とは、エレクトロルミネッセンスの略で、電気回路の電流が発する光を撮影するものです。この微弱な発光をとらえるために夜間に点検を行っているのです。
そのため、企業秘密があり詳細まではお話しできませんが、利用する機材が通常のものとは異なります。そして、その成果として非常に高い精度で不具合個所を発見できるという点にあります。
人間に例えると、「赤外線点検」が「人間ドック」だとすると、「EL点検」は「精密検査」のようなものでしょうか。
特にメガソーラー発電所などでの広い範囲を効率的に点検したい場合やピンポイントで精密検査がしたい場合などには、かなり有効な方法となります。
その実施方法等を確認するために、トーエネックの点検現場を実際に調査してきました。
機材・方法、撮影データ等は、普段見ることのないものでした。
夜間飛行での操縦に加え、特殊な機材の利用、撮影の技術など、通常より高度なドローンの操作技術が求められます。チームとしての役割分担も重要であり、安全への配慮、電気設備の保安管理など気を配る点も多い中で、お客様への正確な報告のために実施されている業務を体感することができ、とても感心しました。
ご興味のある方は、ぜひお問合せください。
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